恋愛というと微笑ましく、結婚というとおめでたいもの。でも、そこに欠かせないデリケートな話題がセックス。今回は、その避けて通れない恋愛とセックスについて書かれた著書を紹介します。
日本語版のタイトルは、"セックスしたがる男、愛を求める女"。こんなリズムの似たフレーズ、どこかで聞いたことありますよね?
実は、この本の著者は、アラン・ピーズとバーバラ・ピーズ。そう、あのベストセラー、"話を聞かない男、地図を読めない女"と同じ著者です。
今回の著書でも、科学的根拠に基づいた、興味深い"男女の違い"を説明し、男女関係に付きまといがちな誤解を紐解いています。
少し中を覗いてみると、恋愛とセックスを語る上で重要なホルモンが、男性ホルモンの代表格であるテストステロン。それにオキシトシンです。
テストステロンは、男性ホルモンのイメージ通り、強い性衝動を誘発し、男性は女性より10?20倍多く分泌されているそうです。
一方で、オキシトシンは"抱きしめホルモン"と呼ばれるほど、人との結びつきを強くする作用を持つホルモン。恋愛中のあの恋い焦がれる、胸がキュンとする感覚は、このホルモンの仕業なのだとか。
男女とも、性的に高まった時に活発に分泌されているそうですが、男性は勃起した途端、分泌量が減るんだとか。だから、度々、行為後男性の態度がさっぱりしすぎていると、女性の反感を買うんですね。
男性より女性の方が恋愛体質が強いなんてよく言われますが、これも女性がオキシトシンを男性より多く分泌しやすいから、とのこと。
では、男性はオキシトシンの分泌量が総合的に少ないのかというと、そうでもないようです。
パートナーとしての関係を確立すると、男性のオキシトシンは多く分泌されるようになり、相手の女性をよく思いやるようになります。遺伝子を残してくれるパートナーと、長く良い関係を築こうという本能だそうです。
一方、女性はというと、子供を作ろうという本能が強く働き、テストステロンが大きく働き、性欲が増すのだとか。
こうやって恋愛初期は、2つのホルモンの働きによって、比較的バランスのとれた関係を自然と築くことができるようになっているのです。
問題は、長い時間が過ぎて、そのホルモンの分泌量が恋愛モードから通常モードに切り替わる時です。期間にして、だいたい3?9か月。やっぱり身に覚えのある数字ですね。
この恋愛モードが終わると、男性の性欲は再び思いやりより増し、女性の性欲は減退し、飽きられたと思われる事態になるのです。
恋愛の人間心理と、男女のかけひきと、デリケートなセックスの要素がこうも入り乱れると、現実ではかなりややこしそうなのですが、科学的に見ると、なんだかシンプルな仕組みですよね。
恋愛で行き詰まったら、この本の知識が、何かの役に立つかもしれません。