女の涙といえば、男女ともに特別な感情が喚起されるものではないでしょうか?女の武器とも呼ばれ、最後の切り札として重宝されますが、あまりの攻撃力の高さに職場では嫌煙され、男女の仲を冷めさせ、同性から毛嫌いされるなんてことも珍しくありません。
そんな女の涙が、実は男性の性欲を減退させるアンチ・バイアグラ的な働きをすることがイスラエルの大学研究によって証明されました。嘘泣きから本当の涙まで、彼氏との駆け引きに女の涙を使う人や、涙脆くて意図せず泣いてしまうという女性は、異性関係では注意が必要になるかもしれません。
A Woman's Tears: The Anti-Viagra
A Woman's Tears: The Anti-Viagra | Science/AAAS | News
もともと生物の涙には、別の個体と情報交換ができるよう化学物質が含まれているそうです。ただ目にゴミが入ったときと違い、悲しみや痛みなど、感情が高まって流れる涙にはこういった化学物質が多く含まれているのではないかという疑問から始まったのが、この研究でした。
研究は、2人の女性に悲しい映画を観て涙を流してもらい、それを20代から30代の24名の男性にかいでもらうという方法で進みました。涙と対比するため、女性の肌を涙と同様に流れた食塩水もサンプルとして使用されたということです。こうすることで、涙に含まれている成分だけの違いがわかるというわけです。
2種類の液体を染み込ませたコットンを鼻の下に置かれた被験者の男性は、2つの匂いを区別することはできなかったものの、匂いをかいでから同じ無表情な女性の写真を見たとき、涙の匂いをかいだ男性の方が、相手に感じる魅力が少ないと回答したそうです。
また、匂いをかいだ時の男性は、心拍数と皮膚温度、またテストステロン濃度が下がっていることが確認されたそうで、数値的にみても、性的興奮状態になりにくいことがわかっています。
女性は月経期間中、涙を流しやすくなるという実態が、他の研究で分かっているそうで、この研究結果と照らし合せても理にかなっていると、今回の研究に携わった研究員は話しているそうです。
女性の涙はなかなか奥が深いですね。