普通の白米を炊くとき、少し水に浸けておくといいというのはよく知られています。お米に含まれるデンプン質が水分を吸って糊のように柔らかくなるからです。
研いでからすぐ炊くと、芯が残っているような食感になることがあります。これはお米の表面のデンプンしか柔らかくなっていないからです。
ふっくら炊きあげるには、水に浸けておく時間が必要というのは、雑穀でも一緒です。
むしろ、食物繊維が多い雑穀の方が浸水が重要になってきます。
雑穀の中には、お米よりも大きなものがたくさんあります。大きいものは水を吸うのも時間がかかるので、水に浸けておく時間も長くしなければいけません。
例えば、黒米、赤米、オオムギ、ハトムギなどは、しっかりと1晩水に浸けてから煮るなどした方がいいでしょう。
反対に、そば米や押し麦のように、粒が大きくても水を吸いやすいものもあります。
もちあわやもちきびは水に浸けなくても柔らかく炊けます。
雑穀米を買うと、パッケージの説明の中にこうした浸水時間が書いてあるものも少なくありません。おいしく炊くなら、この時間を守って炊くようにしましょう。
雑穀がしっかり水を吸って柔らかく炊けると、消化吸収もよくなります。栄養という点でもこの水に浸ける時間は重要です。